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「ファブリック帯の本」その4


「誰でも簡単に結べる」
「前で結ぶ」
「ぐるぐると体に帯を巻かない」
「帯枕、帯揚げ、帯締めを使わない」

だんだんと私の中で新しい帯結びについてのテーマが増えてきました。


「これらをすべて解決できるような帯結びを考えたい。」




そして、さらに・・・

これらを解決できるような帯結びに適した帯はどんな帯なんだろう・・・・?



カジュアルスタイルで楽しむ帯ならば、
生活することにおいて必要な、「動きやすさ」や「快適さ」といった着心地。

汚してしまうことや、シワなどに気にせずにお出掛けできたらいいのに・・・

そして、脱いだあとの帯のお手入れや保管方法も、もっとラクだといいのにな・・・



例えば、洋服でいうデニムスタイルのような、
気楽にお出掛けできる着物でのカジュアルスタイルがあったらいいですよね。



手入れや保管方法がラクな帯であり、
その帯を使用した帯結びは、無理な姿勢にならずに結べる「前結び」。
そして、ぐるぐると体に帯を巻かない。
帯枕、帯揚げ、帯締めを使わない。

最後に、「誰でも簡単に結べる」こと!



あーでもないこーでもないと考える日々。
そうして毎日毎日新しい帯結びを考えていくうちに、
自分の中に掲げたいろんなテーマを解決できるような帯結びが浮かんできました。


新たな帯結びが浮かんでくると、
不思議といろんな利点もみえてきて、、、


今まで慣れ親しんできている着物というものは、
基本的に「着物、帯、帯揚げ、帯締めの4点コーディネート」ですよね。

着物初心者の方には、
この「着物、帯、帯揚げ、帯締めの4点コーディネート」が悩むところ。
4点の色の組み合わせ方が意外と難しい。

それも着付け師としてお客様と接していく中で、感じできた事です。


新しい帯結びで、「帯揚げ、帯締め」を使わないのであれば、
「着物」と「帯」だけになる。

「帯揚げ、帯締め」を使わない分、帯まわりの色合いはシンプルになりますが、
その分、コーディネートは「着物」と「帯」の2点だけですので、簡単になりますよね。

シンプルに着物と帯だけのコーディネートを楽しむのも、
また新たな普段着物の楽しみ方。
(もちろん、「帯揚げ」「帯締め」を結ぶこともできますよ。)


今回出版する「ファブリック帯の本」では、
着物と帯だけのシンプルなコーディネートがほとんど。
「着物」と「帯」だけでも、素敵なカジュアルスタイルを楽しんでいただけることが
お分かりいただけると思います。



つづく。
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by fabric-obi | 2009-04-14 00:00 | ◆ファブリック帯ができるまで

「ファブリック帯の本」その3

次に思ったこと。

それは「帯枕、帯揚げ、帯締めを使わないで結ぶ」ということ。


今回、このまったく新しい帯結びを考え始めた時に、
着物というものに対しての帯の役割、そして存在というものについて考えました。


その昔。
帯というのは装着を安定させるための実用品として考えられていました。

帯の形も、紐状のものであったり、細く平たいものであったり。
帯を結ぶ位置も、後ろや脇などさまざまで、自由度の高いもの。
着物が「主」で、帯は「従」という存在にすぎませんでした。

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ところが、江戸時代中期からは、帯の形に変化が生じていきます。

当時、その先駆けとなったのは、
流行において主導的役割を果たしていた「遊女」の装い。
帯幅が広く、丈も長いものに価値が見いだされていったのです。

帯の形だけでなく、柄や技法、生地もまた豪華なものへと変化していき、
拡大伸長していった帯は、しだいに結びきることが難しくなっていきます。

そのために必要となったのが、「帯締め」や「帯揚げ」といった補助具。

本来、帯は装着を安定させるための実用品であったにもかかわらず、
それを固定するために、「帯締め、帯揚げ」といった補助具を用いなければ
結ぶことができなくなってきてしまったのです。

このように帯結びが複雑化していくその一方で、
装飾といった部分においては開花していくこととなり、
人々は帯地に贅を尽くすことになるのです。

そして、その「帯揚げ、帯締め」などを使用した帯結びが、
今この現代においても続いてきている帯結びなのです。


もちろん、「帯揚げ、帯締め」を使用する帯結びは、
人々に受け入れられてきているからこそ、
今現代までもずっと変わる事なく伝えられてきたのだと思います。

それに「変わる事なく続いていく」というのは、それ相応の理由があるからこそ。

私は、そこを否定するつもりも、変化を望んでいるわけでもありません。


この先も、大切に守り続けられ受け継がれていって欲しいと思っています。

ですから、フォーマルなシーンはもちろん、
大切なシーンやきちんとした場所へ行く時には、
帯揚げ、帯締めなどを使用する帯結びを。

長い間受け継がれてきた、もっとも美しい着姿です。



ただ、その昔、帯揚げや帯締めを使用せずに、帯そのものだけで簡単に結んでいた
そんな時代があったのなら、
今現代にもそんな楽しみ方があってもいいのではないだろうか。。。


「ちょっと近所へお買い物に」
「お友達とごはんを食べに」
「犬のお散歩に」

そんな普段の生活の中では、
『美しい着姿』そのものより、
着物で生活することを考えた、
もっと「気軽に楽しめる」「簡単に結べる」「締め付け感が少ない」
そんな観点から考えた着物の楽しみ方、
それに適した帯結びがあってもいいんじゃないかな、、、

そう思ったのです。


今回私が考案した「ファブリック帯結び」は、
そういう普段の生活の中で楽しんでいただきたい帯結びです。

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つづく
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by fabric-obi | 2009-04-08 00:00 | ◆ファブリック帯ができるまで

ファブリック帯の本」その2

まず、私が着付けについて、
何も分からなかった時に思っていたこと。

「目で見て確認しずらい背中に手をまわして帯を結ぶんだ・・・」
「後ろで結んだり、帯枕を背中にあてたりって、
慣れない腕の動きをするから、腕が痛くなってきちゃった・・・」

そんな気持ちでいました。


できれば、ちゃんと目で見てしっかりと確認しながら結べるように、前で結ぶカタチがいいな・・・


浴衣の半幅帯を結ぶ時には、前で結んで後ろへまわしますよね。
「浴衣だったら自分で着れる!」という方は、意外といらっしゃるんです。
それはきっと、「前で結べるから」「簡単だから」。

名古屋帯を結ぶよりも、カジュアルで簡単なイメージがあるからだと思うのです。


なので、まずは「前で結ぶ」こと。
最も優先して考えました。



そして次に思ったこと。

慣れないうちは、いろんなところに気を取られてしまうから、
帯をカラダに一生懸命巻いているうちに、
自分の足に長い帯が絡み付いてしまったり、踏んでしまったり・・・

足元にあまっている帯を気にしながら、カラダに帯を2回まわしていく・・・


当時の私は、それも「大変だなぁ・・・・」と感じていた理由のひとつでした。



なので、それも解決できるような帯結びだったらいいな。




ちゃんと目で見て確認できて、後ろに手をまわすような無理な姿勢にならなくてすむように、
まずは「前で結ぶ」こと。

そして、「ぐるぐると帯をカラダに回さない」ということ。


この2つを最初のテーマとして、帯結びを考えるところから始めました。



つづく
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by fabric-obi | 2009-04-07 00:00 | ◆ファブリック帯ができるまで

「ファブリック帯の本」その1

こんにちは。大竹です。


「ファブリック帯結び」教室・体験モニターに
たくさんのご応募をいただきありがとうございます!

この「ファブリック帯結び」が、
カジュアル着物をより楽しむきっかけとなれば、
こんなに嬉しいことはありません。

今回は、その「ファブリック帯結び」についてお話しさせてください。



そもそも、今回なぜ「ファブリック帯結び」というものを考えようと思ったのか?


私は、くるりの着付け師として、今までたくさんの方の着付けをさせていただきました。
そのお客さまとの会話の中で、一番多く聞く言葉が
「自分で着れたらいいんだけど、なかなか帯が結べなくて・・・・」というもの。

確かに、帯結びって簡単ではないですよね・・・



でも、

「慣れれば簡単に結べるよ!」

これも良く聞く言葉。



しかし「慣れれば簡単に結べるようになる」ことは、誰もがわかっている事だと思うんです。

ただ、その「慣れる」ところまで行くのが大変なんですよね。



確かに自分で着るよりも着せてもらったほうが、綺麗な着姿になるのかもしれない。
それに着せてもらうって、やっぱりラクですしね・・・(笑)

なので、結婚式などに行く時のフォーマルスタイルは、
着せてもらうというカタチで、私はいいと思っています。


でも、そういったフォーマルなシーンではなく、
日常の中で楽しむカジュアルスタイルは、
ちょっとくらい崩れていたって気にしないくらいの、
もっと気楽に楽しめるものであり、楽しみたいもの。

それに、自分で着るからこそ、愛着もわくでしょうし、
より一層楽しめるのではないかな、と思うんです。


誰でもささっと結べるような、もっともっと簡単な帯結びがあれば、
もっと着物を着ようと思ってもらえるでしょうし、
着たいなって思ってもらえるんじゃないかな・・・

それに「慣れ」るためには、着ないと何も始まりませんから・・・


なので、まずは着物を着ることに「慣れ」ていただけるよう、
フォーマルではなく、カジュアルシーンにテーマを絞って、
誰でも簡単に結べる帯結びを考えてみよう。

それが、すべての始まりでした。




「誰でも簡単に結べる帯結び」


誰でも簡単に・・・
さて、どうしよう・・・


そう思った時に、
私も最初は着物や帯、そして着るために必要な着付け小物などなど・・・
分からないことだらけだった事を思い出しました。


「あの時の自分だったら、どんな帯結びならば『あ、簡単だ!』って思うのだろう?」と、
その何も分からなかった時の気持ちを、もう一度思い出しながら、
『誰もが結べる』そんな帯結びを考え始めたのが、
「ファブリック帯結び」の第一歩でした。

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つづく
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by fabric-obi | 2009-04-06 00:00 | ◆ファブリック帯ができるまで